About PunchOut Catalog
1パンチアウトカタログとは?About PunchOut Catalog
パンチアウトカタログとは、パンチアウトサイトとも呼ばれ、個々のバイヤー企業向けにカスタマイズされたECサイトのことを指します。バイヤー企業のユーザーは自社の購買管理システムからサプライヤーが管理・提供するECサイト(パンチアウトサイト)に行き、そこで商品を選択し、購入することができます。
パンチアウトカタログは、cXMLを利用してバイヤー企業の購買管理システムとデータ連携し、注文情報を購買管理システムに返す機能を備えているため、バイヤー企業のユーザーは、自社の購買管理システムで商品情報を入力する必要がなくなります。
それにより、「コスト削減」「発注ミスや重複発注の防止」「業務効率や業務精度の向上」に繋がるため、購買管理システムを導入している多くのバイヤー企業がパンチアウトカタログを使用しています。
2パンチアウト連携の仕組みAbout PunchOut Structure
パンチアウトカタログは、Ariba社によって開発された電子商取引用の言語であるcXML(Commerce eXtensible Markup Language)を通じて提供されます。
商品の購入を検討しているバイヤー企業のユーザーは、購買管理システムから「パンチアウト」を行い、サプライヤーのパンチアウトカタログに移動します。バイヤー企業ユーザーは、2つのアプリケーション(自社の購買管理システムとサプライヤーのパンチアウトカタログ)間の連携により、商品を選択したり、カートに追加したりすることができます。
一般的なB2CのECサイトの購入手順とは異なり、バイヤー企業のユーザーが注文確定(チェックアウト)すると、カート内の商品はバイヤー企業の購買管理システムに送り返されます。
カート内の情報が送り返されると、注文承認は、バイヤー企業の購入システム内で実行されます。
STEP1
カタログサイトに接続
バイヤーは、購買管理システムからサプライヤーのカタログサイトに接続し、カタログサイトに対してPunch Out Setup Request(cXMLまたはOCL形式)を送ります。
サプライヤーのカタログサイトは PunchOutSetupRequestを受信後、バイヤーの購買管理システムにPunchOutSetupResponse(cXMLまたはOCL形式)を送信します。
STEP2
カタログサイトでショッピング
バイヤーはサプライヤーのカタログサイトにアクセス・ログインし、一般的なECサイトと同じようにショッピングができます。
バイヤーの商品選択後、選択された商品はサプライヤーのカタログサイトのショッピングカートに追加されます。
バイヤーが「チェックアウト」ボタンをクリックすると、カタログサイトはカートの内容をcXMLまたはOCL形式でバイヤーの購買管理システムに送信します(PunchOutOrderMessage)。
STEP3
注文書発行
ショッピングカートの内容がサプライヤのカタログサイトからバイヤーの購買管理システムに送られた後、バイヤーの購買管理システムで注文書発行の為の承認処理が行われます。
承認完了後、サプライヤーに注文書が発行されます。
STEP4
注文確認・出荷通知の送信
サプライヤーは、注文確認と出荷通知を作成の上、バイヤーの購買管理システムに送信します。 バイヤーが使用している購買管理システムによっては、注文確認と出荷通知をcXML形式でバイヤーの購買管理システムに送信することも可能です。
STEP5
請求書の送信
サプライヤーは、請求書をバイヤーの購買管理システムに送信します。
バイヤーが使用している購買管理システムによっては、請求書をcXML形式でバイヤーの購買管理システムに送信することも可能です。
3パンチアウトカタログが
適しているケースSuitable Cases
- 商品の品揃えが膨大なケース(書籍、事務用品、MRO、試薬等)
- 製品を顧客ごとにカスタマイズする必要があるケース(名刺、印刷物等)
- 商品の品揃えや価格が頻繁に変更されるケース(家電&電子機器、書籍等)
- 製品構成やオプション等のカスタマイズが多種多様なケース(例:PC、フィールド機器等)
- 商品の価格が事前合意された契約(契約価格)に基づいて決まっているケース
カテゴリ例
4パンチアウトカタログとローカルカタログの違いDifference
購買管理システムで使用されるカタログには、「パンチアウトカタログ」のほかに、「ローカルカタログ(CIFカタログ)」というカタログもあります。
ローカルカタログ(CIFカタログ)
サプライヤーが作成する購入可能な商品カタログのリスト(通常はエクセル形式)で、商品やサービスの情報が記載されたシンプルなファイルです。
所定のテンプレートに基づき、使い慣れたエクセルを使用してカタログを作成するため、サプライヤーは簡単にカタログを作成できます。
パンチアウトカタログ
サプライヤーのWebサイトで提供されるオンラインの動的な対話型カタログです。
パンチアウトカタログの持つ高い柔軟性を利用することで、商品やサービスに関する豊富な情報のみならず、マーケティングやプロモーションなどの魅力的な情報をバイヤー企業ユーザーに直接提供することができます。
パンチアウトカタログとローカルカタログ(CIFカタログ)は、サプライヤーがバイヤー企業の購買管理システムを通じて販売する商品をカタログ化できる機能という意味では同じですが、システム的な仕組みは大きく異なります。
ローカルカタログ(CIFカタログ)は、バイヤー企業の購買管理システム内に表示される商品に関する情報のみが記載された静的なファイルであり、静的カタログとも呼ばれます。商品の内容や価格が変更になった場合、サプライヤーは必要に応じてカタログのデータをアップデートする必要があります。
一方で、パンチアウトカタログは、バイヤーの購買管理システムと統合された動的なカタログであり、柔軟性のあるリアルタイムなカタログコンテンツをバイヤー企業に提供できるため、バイヤー企業のユーザーは使い慣れたECサイトのような感覚で使用できます。
5パンチアウトカタログのメリットMerit
顧客の購買管理システムを通じてサプライヤーが管理・提供するカタログサイトにアクセスする形式
メリット
- 最新の商品情報や在庫状況等の確認が可能
- サプライヤーのカタログサイトの追加機能や豊富な内容を活用することが可能
デメリット
- サプライヤー毎にカタログサイトのイメージが異なる為、顧客は各サイトに慣れることが必要
- ローカルカタログと比較して、サプライヤーでの設定・構築作業が複雑
製品またはサービスに関する情報を含むカタログ(フラットファイル形式)を、顧客の購買管理システムにアップロードすることによりカタログを提供する形式。 ※内部カタログ、CIFカタログ、ホスト型カタログ等と呼ばれることもあります。
メリット
- カタログの作成・登録が容易
- サプライヤーが自社のカタログサイトを所有していない場合も、カタログ作成・登録可能
デメリット
- リアルタイムの商品情報や在庫状況等の確認ができない
- サプライヤーにて定期的に最新版のカタログに更新する必要有
- カタログ化できる品目が限られる(例:汎用品、規格品等)
6バイヤー企業がパンチアウトカタログを利用する理由Reason
昨今急速なデジタル化が進むなか、大手企業を中心に、購買コスト削減や業務効率化、内部統制強化を実現するため、購買管理システムを導入する企業が増えています。中でも、パンチアウトカタログは、バイヤー企業の購買統制を管理・強化し、次のようなメリットをもたらします。
コスト削減
パンチアウトカタログを利用することで、「購買コスト」「購買業務コスト」の両方の削減が期待できます。
というのは、法人向けに特別価格を提供するパンチアウトサプライヤーが多いので、通常より安く商品を購入できることに加え、パンチアウトカタログの使い勝手の良さから業務効率が向上し、購買業務コストの削減に繋がります。
処理ミスの削減と業務スピード・正確性の向上
パンチアウトカタログは、購買手続きの重複や処理ミスを防ぐのに役立ちます。
また、購買処理が迅速になるので、発注までの時間も飛躍的に短くでき、何よりも購買データや購買プロセスを確実且つ簡単に管理できるようになります。
購買業務の一元化
パンチアウトカタログにより、購買管理システムを通じて発注や承認を行うことができるため、購買データの管理や購買統制を強化することができます。
バイヤー企業は、適切な運用ルールや承認ワークフローを設定することで、購買業務を一元管理できます。
リアルタイムな情報
パンチアウトカタログの商品情報や価格は常に自動更新され、アクセス時に表示される商品ページの情報はリアルタイムなものになります。
購買不正の防止
購買管理システムと統合されていないECサイトを利用して、各購買依頼部門で物品を購入してしまうと、購買部門を介さず購入できてしまうことに加え、経費精算時に不正が生じやすくなります。
パンチアウトカタログには、予め取り決めした契約に基づく商品や価格が掲載され、各購買依頼部門で立て替えることなく物品を購入できるため、不正行為や金銭立替の負担がなくります。
7パンチアウトカタログQ&APunchOutCatalog FAQ
- パンチアウト連携はどのような規格に基づいていますか?
- パンチアウト連携は、一般的にはcXML(commerce eXtensible Markup Language)またはOCI(Open Catalog Interface)を使用して実施されます。ほぼ全ての購買管理システムは、これらの電子商取引向けの業界標準を使用してパンチアウト連携を行います。
- パンチアウト連携に対応した購買管理システムにはどんなものがありますか?
- パンチアウト連携機能のある代表的な購買管理システムは、数多くありますが、SAP Ariba、Coupa、TWX-21、楽々ProcurementII等が代表的です。
- パンチアウト連携できるサプライヤーにはどんなサプライヤーがいますか?
- パンチアウト連携が可能な主なサプライヤーは、モノタロウなどが挙げられます。これら以外にも数多くのサプライヤーがパンチアウト連携に対応しています。
- 顧客はなぜパンチアウト連携を希望するのでしょうか?
- 昨今急速なデジタル化が進むなか、大企業を中心に、購買コスト削減や業務効率化を実現するため、購買管理システムを導入する企業が増えています。それら企業では、購買管理システムの機能を利用し、事務用品やMRO等の汎用品を中心にカタログ購買の取り組みを強化しております。 そのため、カタログ購買が可能なカテゴリや品目については、サプライヤーに対してパンチアウト連携を希望するケースが増えてきています。
- バイヤー企業からのパンチアウト連携依頼に対応することによってどのようなメリットがありますか?
- 自社のパンチアウトカタログを所有・連携することにより、次のようなメリットがあります。
- 【業務効率化】 業務のミス・工数の削減や問合わせ対応の削減等により、業務負担の軽減・効率化に繋がります。
- 【既存顧客からの売上拡大】取引がシステム化されることで、売り上げ状況をリアルタイムに把握できるだけでなく、ECサイトの利用状況やユーザーの行動ログ・データも確認でき、それらのデータを分析しその結果をマーケティングなどの施策に活用することで、既存顧客からの売上拡大が見込めます。
- 【カスタマーサービスの向上】ECサイトで簡単に在庫・価格を確認して注文できることで利便性が上がり、カスタマーサービスが向上します。
- 【新規顧客の獲得】取引先以外でも閲覧できるオープンサイトや、一部の情報以外は誰でもアクセスできる半クローズドサイトであれば、製品カタログをWeb上に掲載しているのと同様の効果を見込め、新規顧客の獲得につながります。
- 顧客からパンチアウト連携依頼がありましたが、どのように進めたらよいでしょうか?
- 自社ECサイトの有無により、次のように進め方が異なります。
【自社ECサイト有のケース】- パンチアウト連携できるよう既存の自社ECサイトを改造の上、自社あるいは外部でパンチアウト連携システムを構築する。
- パンチアウト連携を可能にするソリューションを導入・購入する。
- パンチアウト連携機能があるEC構築システムor EC構築プラットフォームを利用する。
- ECサイトをフルスクラッチで構築の上、自社あるいは外部でパンチアウト連携システムを構築する。
- レベル2パンチアウトカタログとは何ですか?
- レベル2パンチアウトカタログは、サプライヤーのパンチアウトサイト上ではなく、バイヤー企業の購買管理システム内で購入する商品を検索する方法を提供します。
バイヤー企業の購買管理システム内にレベル2パンチアウトカタログが設定されている場合、購買管理システム内で商品検索すると、検索結果に一致するサプライヤーのパンチアウトサイトの商品が表示されます。
検索結果に表示された商品をクリックすると、購買管理システムからサプライヤーのパンチアウトサイトの対象商品ページに遷移して商品を購入できる仕様になっています。 - cXMLとOCIの違いは何ですか?
- cXML(commerce eXtensible Markup Language)は、Aribaによって開発された拡張可能な電子商取引向け XML 標準で、ほぼ全ての購買管理システムで採用されています。一方で、OCI(Open Catalog Interface)も同様に、外部カタログを参照できるインタフェースですが、主にSAPのみで使用されている標準プロトコルになります。
8パンチアウトカタログを探すSearch Catalogue
パンチアウトカタログ.comでは、バイヤー企業様に一番最適なパンチアウトカタログをご提案することが可能です。自社に最適なパンチアウトカタログを検討されている場合は、お気軽にご相談下さい。